簡単なことで毎日のメイクがあかぬける。
私が化粧品に携わる仕事をしていて身に着けた知識の中で、普段つい見落としがちな基本やテクニックをご紹介していきます!
<目次>
まずはメイクをする前の大事な下準備!
<メイクをする環境を整える>
顔全体がうつる大きさの鏡を用意する
ファッションで全身鏡が必要なのと同じで、メイクも大きめの鏡で必ず全体のバランスを見ていく必要があります。
小さな鏡でメイクをすると部分的にしかチェックできないので、全体のバランスがちぐはぐになってしまう可能性があるためです。
メイクは自然光で
出かけるときには自然光できれいに見えるメイクであることが重要なので、
家でメイクをして、外に出た時にあれ?と思うことがないように、なるべく自然光が入る明るい場所でメイクをしましょう。
難しい場合は暖色系の明かりは避けて、明るい場所でするのがおすすめです。
暗い場所だとついつい濃いメイクになってしまいがちです。
スキンケアでしっかり保湿
肌が乾燥していると、どんなに頑張ってもファンデーションはきれいにつきません。
逆に、しっかり保湿してきめが整っている場合はピタッとファンデーションが密着してそのあとのメイクもきれいに仕上がりますし、化粧崩れもしにくくなります。
肌状態が整っていない状態でいきなりベースメイクをつけてしまって、「あれ?きれいにつかない。。。」と思っても、後には引き返せません。
手の平でほほを触ってみて、しっとり感があるかどうか必ずチェックしましょう。
もしちょっとでも乾燥を感じたら、化粧水やスプレーミストで保湿し、なじんだらまた
チェックしてみてください。
ものすごく乾燥を感じる場合やスキンケアをしてから時間がたっている場合は、もう一度化粧水と乳液両方をつけなおしてもOKです。
ちなみに私がメイク前の保湿に使っているのはイプサのザタイムRデイエッセンススティックです。
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スティック状のとろける美容液で、メイクの直前に乾燥の気になる部分にくるくるとなじませるとべたつかないのにもっちりと潤った肌にしてくれます。
油分の少ないタイプなのでそのあとにするメイクにも支障がなく、むしろピタッと密着してファンデーションがきれいに仕上がります。
メイク直しのときも、メイクの上からそのままくるくる塗って保湿した後にファンデーションでお直しすると、朝つけたてのようにきれいにしてくれます。
唇の乾燥も一緒にチェック
せっかくきれいにメイクをしていても、唇がガサガサだとテンションが下がりますよね。
この段階で唇が乾燥している場合は、リップを塗ったりしてしっかり保湿しておきましょう。
スキンケアのときに乳液を唇までなじませておくのもおすすめです。
ここまで来たら下準備が完了です!
大げさかもしれませんが、ここまでの準備でこれからするメイクの仕上がりが決まるといっても過言ではありません。
何事も準備を怠るといい結果が出ないんですよね。
<ベースメイク>
・・・の前に日焼け止めを塗りましょう。
シミやたるみなどの原因となる紫外線の予防は年中必要です。
真冬だったとしても紫外線は降り注いでいますので、必ずつけましょう。
数値はSPF 30くらいあれば十分です。これは紫外線をカットしてくれる時間を表していますので30あれば汗などで落ちない限り、ほぼ丸一日効果が続きます。
逆にPA値は紫外線のカット率を表しているので、+が多ければ多いほどいいです。
現在はPA++++が最大値です。
「下地にも日焼け止め入ってるからいいんじゃない?」
と思われる方もいらっしゃるでしょうが、下地に入っている日焼け止めって少ないですし、量も少ししか使わないのであれだけで紫外線を防ぐのは正直難しいです。
あくまでも日焼け止めの予備として考えておいてください。
とはいっても、私も日焼け止めを別でつけるのは面倒なので、日中用美容液というものをつかっています。乳液・美容液・日焼け止めと軽い下地効果のあるもので、化粧水の後にこれ一本ですむという便利アイテム。
乾燥がひどい場合は普通の乳液を塗ってからこれをつけることも多いです。
おすすめはエリクシールホワイトのデーケアレボリューションT+
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最近リニューアルされて、価格もお求め安くなりました!
春夏は美白タイプがおすすめです。
しっかり保湿もできてつやのある生き生きとした肌に仕上げてくれます。
これをつけていると夕方のくすみやたるみなどの肌疲れを感じにくいです。
日中用美容液を選ぶ場合は、数値と一緒に使用感・保湿力もチェックしましょう。
例えばオバジCマルチプロテクトUV乳液
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日焼け止めによくある上下にカチャカチャ振って使うタイプなのですが、このタイプは
油分が少ないため、さらさらとした使用感です。
朝の乳液の代わりに使うとなれば、乾燥肌の人には物足りないと思います。
どちらかというと混合肌・油性肌向け。
夏に使う分にはメイク崩れも防げていいのですが、冬に使う場合はちゃんと乳液をつけてから使ったほうがいいかもしれません。
下地は悩みにあったものをつかう
下地って、ちゃんと使っていますか?
BBクリームの普及なども関係しているかもしれませんが、下地を使っていない方は結構多いんですよね。
ある統計だと50%以上の人が下地を使っていないとのデータも。
昔は70%の人が使っていないとも言われていましたね。。。
下地には肌を滑らかにしてファンデーションのノリをよくしてくれたり、ファンデーションが肌に直接つかないようにしてくれるので、肌荒れも防止できます。
また、ファンデーションではカバーできないような肌悩みを解決してくれる効果があるので、必ず使うことをおすすめします。
私が使っているのはこんな感じの。。。
ブランドにこだわりはありませんが、使用感が滑らかで、ちょっと明るめの肌色がつくタイプがおすすめです。
このタイプだとくすみ・色むら・シミ・乾燥・肌荒れなど、あらゆる肌悩みを一つでカバーしてくれます。
コンシーラーやグリーン・ピンクなどのコントロールカラーをプラスで使うのは上級者のテクニックなので、簡単に1個で済ませられる、自分のお気に入りを探しておきましょう。
口コミなどの評価が高い商品は、ポール&ジョーのモイスチュアライジングファンデーションプライマー。
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くすみが気になる方は明るめを、シミ・ソバカスが気になる方は肌色と同じかちょっと暗めのものを選ぶとしっかりカバーできます。
夏はUVカット効果の高いプロテクトタイプがあるので、そちらもおすすめです。
このように下地で肌悩みをしっかりカバーしておくことで、後に塗るファンデーションの量が少なくなり、厚塗り感がなく、ヨレにくく化粧崩れしにくい肌に仕上げることができます。
ちなみに日焼け止めコーナーにある500円~1000円くらいの「下地として使えますよ」という商品は主体が日焼け止めなので、どうしても白浮きや粉っぽさがあり滑らかな使用感のものが少ないです。肌を滑らかに整えてファンデーションの付きをよくするという本来の目的が達成できないので、やはり日焼け止めと下地は別で使うことをおすすめします。
ファンデーション選び
次にファンデーションですが、最近のファンデーションはどれも高品質のものばかりです。
これを言っては元も子もありませんが、正直何をつけてもきれいに仕上がるようになっています。
あえて注意するならば色選びくらいでしょうか。
自分の肌色を知ることはとても大切です。
ファンデーションを購入する際は、ちょっと面倒ですが毎回肌色を見てもらったほうがいいと思います。
夏と冬では、肌色が1トーン違ったりすることはざらにありますし、首の色とあまりにも違うものをつけているとちょっと浮いてしまいますよね。
1000円台のファンデーションを買うときは自分で肌色を選ぶことがほとんどだと思いますが、指でフェイスラインに3色くらい長い線を引いてみて、一番首と顔になじむ色を探してみてください。
実際は手の甲につけて色を見ている方が多いですよね。
確認してもらうとわかると思いますが、手の甲と顔の色は全然違います。
使用感を確かめるのは手の甲で構いませんが、色は顔で見るのが確実です。
そして、迷ったときは暗めの色にするのが無難です。
多少濃くても下地やおしろいを使うことで仕上がりを明るく調節することができますし、暗めの色を付けると顔が引き締まって小顔に見える効果があります。
白浮きしてしまうより、このほうがナチュラルに仕上がります。
ファンデーションの質感
ファンデーションを選ぶ時、パウダー・リキッド・クリーム・エマルジョンパクトなど形状がさまざまで迷ってしまいますよね。
これに関しては絶対にこのタイプがいい!ということはなくて、その人それぞれの生活や肌質、好みに合ったものを選ぶのが一番です。
パウダーファンデーションの利点は、手軽にパパっと素早く塗れて、メイク直し用に持ち運ぶことができることです。そしてどちらかというと薄付きなので、ナチュラルに仕上げたい方向け。
おしろいがいらないので時短メイクが可能です。
リキッドはさらさら、クリームは油分が多くしっとりしていて、パウダーに比べると作りこんだようなつるんと滑らかな肌に仕上がります。
特にクリームタイプは重ねて塗ることでカバー力を出せるので、シミの気になる方にお勧めです。
エマルジョンパクトはリキッドをパウダーのように手軽に塗ることができるのが利点。
手も汚れませんし、持ち運びも可能です。
今流行りのつやのある仕上がりが可能ですが、かなりしっとりしていて水分も多いのでちょっと他のものに比べると崩れやすいかも知れません。
それぞれの特徴をザックリと理解したうえで、化粧品カウンターなどで半顔ずつつけてもらうのもおすすめです。
例えば右半分はパウダー・左半分はリキッドというように両方つけてもらって、一日過ごしてみて違いを確認してみると差がわかりやすいかもしれません。
昔はファンデーションに春夏・秋冬の表記があるものも多かったのですが、最近は通年タイプのものがほとんどになってきています。
しかし、どのメーカーにも春夏向けのサラサラタイプと秋冬向けのしっとりタイプが大体ありますので、自分の肌質や好みに合わせて使い分けるのがおすすめです。
メーカーによって違いますが、だいたい8月ごろにしっとりタイプ・2月ごろにサラサラタイプの新商品が発売になります。
新商品だといって飛びついてしまうと、2月のまだまだ乾燥している時期にさらさらタイプを使って肌がカサカサになってしまうことも考えられます。
自分に合ったものを選ぶようにしましょう。
また、ファンデーションの値段の違いによる仕上がりの差についてですが、
最近は安いファンデーションでも仕上がり自体はすごくきれいなものがほとんどです。
つけたての状態を比べると、1000円のものも3000円のものもそんなに差を感じることはないかも知れません。
しかし、値段の違いは時間がたった時に現れてくるんです。。。
いいファンデーションは時間がたってもつけたての仕上がりや明るさが持続し、たとえ崩れたとしても汚くはなりません。
逆にテカリをつやに変えてくれるような成分が入っていたりして、長時間キレイをキープしてくれます。
また、普通につけるだけで凹凸を出し、立体的に仕上げてくれる効果が入っていたりして、日本人特有ののっぺりした感じの仕上がりにはなりません。
テクニックいらずでプロ級の仕上がりが可能にになるので、メイクに自信がない方ほどいいファンデーションを選ぶことをおすすめします。
売れ筋は3000円くらいのもので、マキアージュのドラマティックパウダーファンデーションが長年1位をキープしています。
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この商品はカバーできるのに薄付きで、立体感のある小顔に仕上げてくれるので、今のトレンドにぴったり合ったファンデーションです。
ムースをパウダーにしているので使用感も軽く、乾燥もしにくいのに化粧持ちがいいといういいことずくめで、人気があるのも納得ですね。
百貨店ブランドの5000円以上するものや、最近は諭吉ファンデーションという10000円以上するものもでてきていますが、メイクにこだわりのある人や上級者でない限り、まずは売れ筋の3000円くらいのものを試すのがおすすめです。
それでもカバー力や仕上がりが物足りなくなったら、ランクアップを考える良いと思います。
おしろいを必ずつける
最近流行っているつや肌仕上げのクッションファンデーションなどはおしろい不要のものも多いですが、私はおしろいは必ずつけます。
なぜかというとまず第一に、リキッドやクリームファンデーションなどで表面がべたべたしたままにしておくと、空気中のほこりや花粉などが肌につきやすく、肌荒れの原因になってしまうこと。
次におしろいなしで仕上げたつや肌は崩れやすい、ということです。
雑誌などで見かけるようなつやぷるのベースメイクは、そもそも化粧持ちよりもその時の仕上がりのきれいさを重視していますので、日常生活には不向きです。
特にTゾーンはてかりやすいので、そこだけでもおしろいをつけることをおすすめします。
私はつやが欲しい時には部分的に濡れ艶感のあるハイライトをつけたりして質感を調節しています。
ちなみにおしろいにはトランスルーセントやミネラルパウダーなどがあります。
トランスルーセントのほうは皮脂を吸着して表面をさらさらにしてくれる効果があるので、化粧崩れを防いでくれる効果があります。Tゾーンに部分的に使うこともできて、色はほとんどつかないものが多いです。
ミネラルパウダーは保湿力が高く、つやのある仕上がりなので、ほほなどのUゾーンにつけるのがおすすめ。肌に負担がかかりにくいのもいいですよね。
ただし油性肌の方だと保湿力が高すぎてちょっとべたついたりヨレやすいかも知れません。乾燥肌の方にお勧めです。
これらを部分的に使い分けるのは上級者向け、というか面倒なので、誰でも簡単にきれいに仕上がるおしろいをご紹介します。
わたしのおすすめは、@コスメ殿堂入り カネボウミラノコレクションです。
これは日本で一番売れている年に一回だけ発売されるおしろいで有名ですが、どんな肌質の方でも使えるので、だまされたと思ってぜひ試してほしいです。
毎年新しいデザインにワクワクさせられます。
2019年は薄型タイプなので、来年は分厚い鏡台型が出る予定ですね。
来年出るものは分厚くて持ち運びができませんので、初めて買う方は今年発売になっている薄型タイプを購入しておくのがおすすめです。
定価12000円、30%割引のところで9000円くらいと値段は高めですが、量が多いので個人的にはコスパは悪くないかな、と思います。
私は量をしっかりつかうので早い時には半年で1個使い切りますが、普通の方なら1年くらい持つかもしれませんね。
数千円のパウダーを年に何個も購入するのであれば、こちらのほうが仕上がりも断然いいので、ぜひトライしてみてほしいです。
このパウダーは色がベージュなので適度にカバー力があります。
そして何より毛穴レスになれる魔法のおしろい。
そしてロングラスティング効果が高く、夕方になっても明るい肌のまま。
夏場でもドロドロに崩れたりしないし、冬は乾燥しないので、私は毎年欠かさず購入しています。
ミラノコレクションについての詳しい内容はこちらをご覧ください。
そしてプチプラでおすすめなのが、キャンメイクマシュマロフィニッシュパウダー。
こちらは1000円ほどで買えるコスパ最強の高評価のおしろいで、単品使用の場合はメイク落としがいらないという肌に負担の少ないタイプ。
色がつくタイプなので、仕上がりのイメージとしてはファンデーションとおしろいの中間くらい。お休みの日はこれだけでも十分きれいに仕上がります。
お化粧直しにも使えて便利。
個人的にはパフが薄くてちょっとヨレヨレしてるなーと思っているんですが、値段を考えたら十分すぎる品質だし、レフィルを買えばまた新しいパフがついてくるので、まあいいかなという感じです。
パウダーが柔らかいので、パフにとるとき量をしっかりとってしまわないように注意してください。たくさん塗りすぎると厚塗り感が出てしまいます。
私のおすすめは2品ともどちらかというとマットに仕上がるタイプなので、つやが欲しいという方はエレガンスのラプードルのつやタイプやミネラルコスメブランドのおしろいなどがいいかと思います。
・・・とここまででベースメイクが終了しました。
とりあえず、今回はここまで!
この後私はハイライトやシェーディングを入れていくのですが、また別の機会に。。。
今回はあくまでも私個人の乾燥や考え方なので、「これは違うんじゃないの?」とか、「こっちの商品のほうがいいのに。。。」など、ご意見は様々あると思います。
ただ、「メイクが苦手」という方や、「少しでも上達したい」という方の力に少しでもなれるとうれしいです。
今後は「ポイントメイク編」「スキンケア編」「ファンデーションの塗り方」などを更新していこうと思います。
またよろしければ目を通してみてくださいね。